カシ活躍した銀幕の女優が死ぬと、飲み屋の年配の男どもの口から、ひとしきり「肉体と悪魔」とか「奥様は顔がふたつ」とかの映画の名がポンポン出てくる。
ぼくは熱烈な映画ファンではないし、グレタ・ガルボといっても名前は知っているが、彼女の映画を観たこともない。
新聞などで彼女の記事をみると、「北欧の美神」とか「孤高の女神」「神聖ガルボ帝国」といったコトバで埋めつくされている。
こんなことにまるで興味を持ち合わせないが、ただ一点彼女が36歳で引退したあと、マスコミに一切素顔を出さなかったということは注目に値する。
それにひきかえ、日本の女優たちよ。
一生出ずっぱりで、ババアになるまで厚化粧しながらブラウン管に出る。
やたらCMに出て、その同じ顔で、ケロリとスクリーンに出演する。
若いタレントも味噌汁CMの顔で、濡れ場を演じたりする。イメージなんてあったものではない。
日本には神秘のベールは存在しない。

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